「冬の寒さや結露を解消するために、大金を払って内窓(二重窓)を設置したのに、なぜかまだ結露してしまう……」
このような悩みを抱えている方は少なくありません。「施工ミスでは?」「内窓の効果がないのでは?」と不安になるかもしれませんが、実は内窓を付けても結露が発生するのには、生活習慣や窓の構造に起因する意外な原因があります。
本記事では、住宅リフォームのプロの視点から、内窓を付けたのに結露が起きる理由と、根本から解決するための具体的な結露対策を分かりやすく解説します。
なぜ?内窓を付けたのに「結露」が起きる3つの原因
内窓は、既存の窓との間に「空気の層」を作ることで断熱効果を高め、外の冷気を遮断して結露を防ぐ仕組みです。それにもかかわらず結露が起きてしまう場合、主に次の3つの原因が考えられます。
原因①:室内の湿度が極端に高い(加湿器や部屋干し)
内窓によって窓辺の断熱性が高まっても、室内の空気中に含まれる水分量(湿度)が多すぎると、限界を超えて結露が発生します。
- 加湿器を高い設定で長時間つけっぱなしにしている
- 洗濯物を常に部屋干ししている
- 石油ストーブやガスファンヒーターなど、燃焼時に大量の水蒸気を出す暖房器具を使っている
上記のような環境では、部屋の空気中に水分が過剰に供給され、内窓の表面で冷やされて水滴になってしまいます。
原因②:内窓や既存の窓に「隙間」がある
内窓が結露を防ぐ最大の理由は「高い気密性」にあります。しかし、以下のような理由でサッシにわずかな隙間が生じていると、結露が発生しやすくなります。
- 経年劣化や建物の歪みにより、既存の窓や内窓がしっかり閉まっていない
- DIYなどで設置し、サッシの建て付け調整が不十分で隙間ができている
内窓に隙間があると、室内の暖かく湿った空気がそこから漏れ出し、外側の冷え切った既存の窓に触れて激しい結露(内部結露のような状態)を引き起こします。
原因③:カーテンを閉め切ることで空気が滞留している
夜間や就寝時、厚手のカーテンや遮光ブラインドを完全に閉め切ってしまうと、室内の暖かい空気が内窓に届かなくなります。
その結果、カーテンと窓の間の空間だけが局所的に冷え込んでしまい、空気中の水分が逃げ場を失って結露を誘発します。
結露が起きている「場所」で原因を見分ける方法
結露が「外側の窓」と「内窓(室内側)」のどちらに起きているかによって、対処すべき原因が分かります。
| 結露が発生している場所 | 主な原因 | 対策の方向性 |
| 外側の窓(既存の窓) | 内窓の隙間から室内の湿った空気が漏れ出している可能性大。 | 内窓の建て付け調整、隙間の穴埋め。 |
| 内窓(新しく付けた窓) | 室内の湿度そのものが高すぎる、または内窓ガラスの断熱性能不足。 | 室内の換気・除湿、暖房器具の見直し。 |
プロが教える!効果的な「結露対策」
せっかく設置した内窓のポテンシャルを最大限に引き出し、快適な住環境を作るための具体的な結露対策をご紹介します。
① 最も効果的!「適切な換気」と湿度管理
結露を根本から防ぐために最も重要なのは、室内の水蒸気量をコントロールすることです。
- 24時間換気システムを止めない:
「寒くなるから」「電気代がもったいないから」と消してしまう方が非常に多いのですが、結露対策には常時稼働が鉄則です。 - こまめな窓開け換気:
1時間に1回、5分程度でも窓を開けて空気の入れ替えを行うと、室内の余分な湿気が一気に外へ逃げます。 - 理想のバランス:
冬場は「室温20℃前後・湿度40%〜50%」を目安に管理しましょう。
② 暖房器具を「水蒸気が出ないタイプ」に変える
灯油やガスを燃料とする暖房器具は、燃焼時に「燃料とほぼ同等量の水蒸気」を室内に放出します。結露がひどい部屋では、以下の乾燥した熱を供給する暖房器具への切り替えを検討してください。
- エアコン
- 床暖房
- オイルヒーター・パネルヒーター
③ サーキュレーターで窓際の空気を循環させる
部屋の隅や窓際は空気が滞留しやすく、温度が下がりやすいスポットです。サーキュレーターや扇風機を使って窓際に向けて微風を送り、空気を循環させることで、窓辺の温度低下と湿度の偏りを防ぐことができます。また、夜間はカーテンの裾を少し開けておくのも有効です。
④ サッシの「隙間」を徹底的に無くす
もし内窓を閉めていても風が通るような感覚がある場合や、外側の窓ばかりが結露する場合は、隙間の対策が必要です。
- 施工業者に連絡し、内窓の「戸車」や「クレセント(鍵)」の締め付けを調整してもらう(プロに頼むのが最も確実です)。
- 市販の「隙間モヘアテープ」や「気密スポンジテープ」を使い、サッシが重なる部分や枠との隙間を塞ぐ。
内窓の結露は「住まい方」と「気密性」の改善で解決できる
内窓を設置しても結露が起きてしまうのは、製品の不良ではなく、「室内の高湿度」や「わずかな隙間から漏れる空気」が原因であるケースがほとんどです。
私のもとにも冬場はとくに「内窓をつけたのに・・・」と相談が増えます。現地に調査に行くと、8割はサッシの初期調整ミスか加湿器の使いすぎが原因です
まずは日々の「換気」を意識し、水蒸気を発生させない暖房器具の選択やサーキュレーターによる空気の循環を試してみてください。それでも改善しない場合は、サッシに隙間が生じている可能性が高いため、一度信頼できる専門業者へ建て付けの点検・調整を依頼することをおすすめします。適切な対策を行うことで、内窓本来の優れた断熱・防露性能をしっかりと実感できるようになります。
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